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エレナの逆襲

2014.12.16 (Tue)
 冬。
 ひゅうひゅうと音を立てて、エレナの小屋に隙間風が入り込んでくる。
 エレナは、褥の中で丸くなっていた。
 部屋には細々と燃える暖炉と蝋燭が一本灯っているだけ。
 非常に寒い。
 そんな中で、エレナは懸命に眠ろうと努力していた。
 と、そこへ、エレナの後に湯浴みを終えたジェフが褥にもぐりこんできた。
 こうして褥を共にするようになってからどれくらいだろう。
 エレナは一瞬沈みかけた意識が再び浮上してくるのを感じた。
 「・・・寝てるのか?」
 ジェフが身じろぎもしないエレナに静かに声をかけた。
 すると、エレナはふふふと笑って、猫のようにジェフに擦り寄っていった。
 「あったかい・・・」
 「お前・・・、風呂入ったんだろう?何で手やら足やらこんな冷たいんだよ」
 エレナがぴったりとくっついたおかげで、ジェフにその体温が伝わってくる。
 「冷え性なのよ、私」
 ――王家の娘でも冷え性なんてことがあるんだな・・・。
 ジェフは声には出さず、心の中で驚いていた。
 そんなジェフをよそに、エレナは冷えた手で彼の頬を包み込んだ。
 「冷たい・・・」
 「この間の仕返し」
 そういえば先日、冷え切って帰ってきて、エレナの身体で暖をとらせてもらったことがあった。
 しかも、若干無理やり。
 「仕返し、できるのか?」
 挑発的な笑みを浮かべて、ジェフはエレナの冷たい手を取った。
 「え?」
 エレナがきょとんとしていると、ジェフは彼女の寝巻きの隙間に手を滑り込ませた。
 「やっ、だめ・・・!」
 「仕返ししたいんだろう?」
 「だからって何でそっちに思考が・・・!」
 最後まで言い終わらないうちに、ジェフはエレナを組み敷いて口付けた。
 「ジェフっ・・・!だ、・・・めっ・・・」
 「ならそんなに煽るな」
 ジェフは身体を起こし、エレナを開放してやった。
 が、見なければ良かった、と、ジェフは後悔した。
 エレナの襟元も寝巻きの裾も布が捲れ上がって、ひどくしどけない姿にさせてしまっていた。
 「煽ってなんかないわよ」
 「その姿で言うか」
 エレナは自分のはっとしたように姿を見下ろし、慌てて毛布を胸元まで引っ張り上げた。
 「あんたのせいでしょう!!もう、ジェフ、今日は長椅子で寝て」
 エレナは枕にぼふっと顔をうずめながら宣告した。
 「寒いだろ」
 「自業自得よ」
 「お前がだ」
 ジェフはエレナから毛布を剥ぎ取ると、自分ごと彼女を包み込み、背後から小さな背中を抱きしめた。
 そして彼女の冷えた細い手を、自分の手で包み込んだ。
 「こうすれば、寒くない」
 「・・・・・・」
 しばらく、暖炉の薪が燃え崩れる音しか聞こえなかった。
 しかし、やがてエレナが身体を反転させて、再びジェフの胸元に顔をうずめた。
 「・・・あんたってどこまで卑怯なのよ」
 「卑怯?」
 こんなふうに優しく扱われたら、女はたまったものではない。
 わかっていてやっているのだろうか。
 エレナはジェフの手を握り返し、ますますその身体を彼に委ねた。
 「だから、煽るな」
 「仕返しよ。朝までこうしていて」
 「・・・拷問だな」
 「私だってあの日は朝まで付き合ったんだから」
 今度こそ「自業自得」と言って、エレナは悪戯っぽい瞳をジェフに向けた。
 ジェフは苦笑して、ふんわりと彼女の額に唇を落とした。
 「これくらいは許されるんだろ?」
 「許容範囲ね」
 エレナはくすくすと笑い、
 「幸せだわ・・・」
 と呟いた。
 その言葉に、ジェフはぎゅっと彼女を抱きしめた。
 

 たとえいつの日か、彼女の命をその手で奪う日が来るのだとしても、それまでは、もっともっとエレナを幸せにしてやりたい。
 「エレナ」
 ジェフは彼女の耳元で囁いた。
 「愛してる」
 「・・・私もよ、ジェフ」

 



何でもランキングでエレナは冷え性だということが判明したので、“if”やってしまいました☆
もしもジェフとエレナが恋仲だったら。
新澤も冷え性なのでねー、湯たんぽがないと眠れないんです。
今回は人間湯たんぽにされたジェフの図を書いてみました。
ちなみに先日というのは、『今はまだ』と『その手を離したとき運命は変わる』のときのことです。
あ、どっちもイロモノなので閲覧にはご注意ください。
というわけで、エレナの逆襲でした!
読んでくださった皆様に感謝を!!


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