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『赤の紋章』“ if ” もしも二人が恋仲だったら

2013.10.28 (Mon)
「んぅ・・・」
窒息するかと思うほど長い長い口づけを終えて、男はようやくエレナの唇を解放した。
ごろりと横になったジェフの胸に、かるく息を切らしたエレナは猫がそうするようにスリスリとすり寄って行った。
二人の情事を外から隠すように、外ではしとしととカーテンのような雨が降り注いでいた。
「今日はいやになついてくるな」
ジェフはエレナの髪を梳きながら、そのつむじのあたりに唇を落とした。
「あなたこそ」
エレナはさんざん抱かれた重い身体をどうにか動かして、ブランケットを胸元までずり上げた。
だいたい何回抱いたんだと問うてやりたいところだが、答えられたところでこちらが恥ずかしくなるから聞かない。
自分は生きた人間であって、人形じゃないのだ。
そう思うほど、今日の彼は大胆で激しかった。
ジェフはなおもエレナの手をとり、指を絡めてはもてあそび、
「ねえ、本当にどうしたの?」
「・・・・・・」
ジェフは何か難しいことを考えるときにそうなるように、眉間にしわを寄せたまま、何も言わない。
エレナはそっとジェフの髪を撫で、囁いた。
「何か考え事?」
「・・・わなかった」
「え?」
ほとんど聞き取れないほど小さな呟きに、エレナは聞き返した。
「お前をこれほど愛するようになるなんて、思わなかった・・・」
「後悔してるみたいに言わないでよ」
今度はエレナが眉根にしわを寄せた。
「私だって・・・こんな風に誰かを愛する日が来ようとは思わなかったわ・・・。それがよりによってあなただなんて」
「よりによってって何だ」
「小さい頃は、なぜあなたをあんなに毛嫌いしていたかわからなかったのよ。でも、毛嫌いしていたわけじゃなくて、あの頃からあなたが好きだった・・・。それがわからなくて、あなたから逃げていたのよ」
ジェフは遠い昔のことを思い出し、苦笑を浮かべた。
それから、そっと溜息をついた。
彼女を最も愛した者が、彼女を殺さなければならない。
それが、おそらく自分になろうとは・・・。
告げることが出来るだろうか。
お前は王家の娘だと。
この国のため、その命を捧げねばならないと。
そして、彼女を殺めることが、自分にできるだろうか。
そのとき、エレナがふと自分の頬に手を添えたことに気がついて、思案から覚めた。
「・・・こんなときくらい、そんな顔しないで」
今度はエレナからジェフの手に自分の手を絡めてきた。
「私はどこへも行かない。ずっとあなたの隣にいるわ」
ジェフも複雑な気持ちでその温かな細い手を握り返した。
「・・・俺が誰かを愛するのは、後にも先にもお前だけだ」
ギュッと固く繋がれた手。
その手を離したとき、運命が動き出す。

その手を離したとき運命は変わる。


お題配布元:モモジルシ





いや!はい!!前半部分についてはもう、何も言わないで!
言ってもいいけど!!(どっちやねん)
もしジェフとエレナが恋仲だったら。
魔がさして思いついてからやってみようかなと思ってたら本当にやってしまいました。
この二人を恋仲にして本編を進めてたら、完全に二人の世界の二人芝居(?)になりそうだったのでくっつけませんでした。
だからジェフはあんな役回りに・・・。
この度はただ単にイロモノを書いてみたかったというのもあります。
ジェフがやたら激しかったのは、紋章官一族としての務めと私情の間の葛藤に苛まれて・・・ということになっています。
でも本物の(?)ジェフだったら本編通りの行動をとると思います。
手を出すなんてもってのほかとか思ってるといい。
私のイロモノはこれが精一杯です。ていうか事後だしね( ̄∀ ̄;)


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